塩釜商工会議所青年部設立40周年を記念し、子どもたちが地域の歴史や文化に触れるきっかけをつくることを目的として、塩竈市内の小中学校に鹽竈桜の植樹を行わせていただきました。
鹽竈桜とは
鹽竈桜は40~60枚の花弁を付けるサトザクラ系の八重桜で、鹽竈神社に植えられている鹽竈桜は『鹽竈神社の鹽竈ザクラ』として国の天然記念物に指定されています。
その歴史は非常に古く、平安時代には品種として成立していたと考えられ、古くから歌に詠まれてきたほか、井原西鶴の小説や近松門左衛門の戯曲にも登場するほど知名度の高いものでした。また、鹽竈神社の御社紋にも用いられています。
あけくれにさぞな愛で見む塩竈の桜の本に海人のかくれや
大言海(堀河天皇御製)
花弁には縦の皺があり、その先端にはノコギリの刃の様な切れ込みがあるほか、花の雄しべは旗弁に変化(弁化)し、さらに、1〜2本(まれに3本)の雌しべは、緑色の小葉に変化(葉化)しているなどの特徴があります。
開花時期は遅く、4月下旬~5月上旬に見頃を迎えます。
植樹場所
塩竈市内の小中学校のうち、現在鹽竈桜が植えられていない6校に植樹を行いました。
各学校にお立ち寄りの際はぜひご覧ください。
植樹式について
鹽竈桜を植樹させていただいた6校を代表して、令和5年3月15日に塩竈市立玉川中学校様にて植樹式を執り行わせていただきました。
鹽竈桜は雌しべが小葉に変化するため、自然に増えることは無く、桜を愛する人々の手によって大切に受け継ぎ増やされてきました。この様に、地域の歴史や文化が大切に継がれ育まれ、鹽竈桜とともに育った子どもたちがいずれはその担い手となることを期待しています。
協力いただいた皆様
市内の小中学校に植樹させていただいた鹽竈桜は、志波彦神社・鹽竈神社様から当会にご寄贈いただいたものです。
また、植樹にあたり、塩竈市教育委員会をはじめ、各小中学校に多大なるご協力いただきました。
ご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。
参考
- 文化遺産オンライン『鹽竈神社の鹽竈ザクラ』
- 志波彦神社・鹽竈神社HP『国指定天然記念物「鹽竈神社の鹽竈ザクラ」』